ドアノブの不具合が発生した際、業者に依頼する前に「自分で修理できないかな」と考える方もいるかもしれません。ドアノブの不具合の中には、専門的な知識や工具がなくても、自分で比較的簡単に修理できるものもあります。自分で「ドアノブ修理」できる範囲と、その方法について解説します。自分で対処しやすいドアノブの不具合は、主に「ドアノブの緩み」や「簡単な調整」に関するものです。最も一般的なのが、「ドアノブがグラグラする」「取り付け部分が緩む」という症状です。これは、ドアノブをドアに固定しているネジが緩んでいることが原因の場合が多いです。ドアノブの種類によってネジが見える場所や形状は異なりますが、多くの場合、ドアノブの根元やドア側面に付いているカバーの下などにネジがあります。これらのネジをプラスドライバーなどでしっかりと締め直すことで、ドアノブの緩みを解消できます。ただし、締めすぎるとかえって部品を傷める可能性もあるため、程よい力で締め付けることが重要です。次に、ドアの閉まりが悪い場合に、「ドア枠側の受け金具(ストライク)の位置を調整する」という方法があります。ストライクは、ドアを閉めた際にラッチボルトやデッドボルトが収まる金属製の受け皿のような部品です。ストライクの取り付けネジが緩んでいる場合や、微妙な位置ずれによってラッチボルトがスムーズに収まらない場合に、ネジを緩めて位置を微調整し、締め直すことで閉まりが改善されることがあります。ストライクには調整用の穴が開いている製品もあり、その穴を使ってラッチボルトの収まり具合を調整することも可能です。ドアノブ本体やラッチボルト、デッドボルトの動きが悪い場合に、「潤滑剤を使用する」ことも自分でできる対処法です。ドアノブの可動部分やラッチボルト、デッドボルトの動きが悪くなっている箇所に、シリコンスプレーやミシン油などの油分を含む潤滑剤を少量注油することで、動きがスムーズになることがあります。ただし、鍵穴に油分を含む潤滑剤を使用するのは厳禁です。油分にホコリが付着して鍵穴内部で固まり、かえって深刻な故障の原因となります。鍵穴には必ず鍵穴専用の潤滑剤(パウダー状のもの)を使用してください。